今日という日に
不可逆性の愛にじっくり火を通していたら、固く濁ってもう元には戻らなくなってしまった。
今日も明日も明後日も失敗ばかりの小石を積んで私は人々の死を待ち続けなければならないのだろう。
どうやったって辛いものは辛いのだし、少しでもいいから惰性で満足していたいのに感情をかき乱されてやっとこさ生を感じている。
スマホが割れた。
苛立って、半狂乱になりながら、血走った目でアスファルトに叩きつけた。
私は苛立っていた。
人が苛立つ理由は結局は思い通りにならないから以外には存在しないのだろう。
割れて、端の方から反応が悪くなっていくスマホはまるで私みたいだ。
どうかまだ生きているうちに快活になれますように。
どうして緊張するのか、まあ恥をかきたくないからだろう。自分にも、人にも。
出来ない自分に結果は冷酷に叩きつける。
取り繕って何重にも塗りこめた虚偽の自尊心は一瞬で粉々になってしまう。
私はろくでもない、凡庸で、つまらない人間です。分かっているのにきちんと受け入れられないのは、緊張するのは、やはり自分が愛しくてたまらないのだろうな。
可愛い私に辛い思いをさせないでくださいとでも言いたげな過干渉な親のように内臓がわんわんと喚いている。
頑張りますよ、さすがに。
頑張るって何かわからないけど。