思えば多くの事を諦めてきてしまった。あれがしたいこれが欲しいと縋り付いたこと自体、恐らく幼少期からほとんどなかったように思う。というよりも、激しく興味を惹かれる事柄に出会う事がずいぶん稀であった。尚且つ、手に入らないならばそれでまた良しと…
両親は、私が中学二年生か三年生の時に離婚した。悲しいことに、父と送った生活や出向いた旅先の記憶ががらんどうに抜け落ちている。ただ、家以外の学校生活であったりの記憶もさっぱり手放してしまっているため、家庭環境がそれほど忌まわしい訳でもなかっ…
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